HPC-20は、電子顕微鏡観察用オスミウムコーティング装置です。タッチパネルとシーケンサー制御を搭載し、誰でも簡単に全自動で試料の導電成膜処理を行うことが出来ます。ホローカソード試料台を採用し、低電圧放電でコーティングを行うため試料ダメージがほとんどありません。ホローカソード内は一様な高密度プラズマが発生するため、試料の高さや材質に影響されることなく、円筒内に置かれた試料表面には一様な厚さのOs膜が形成されます。オスミウムガスはホローカソード内部に必要量だけ注入されますので消費量が少なく、未反応のガスは活性炭トラップで吸着除去し、大気中への有害ガス放出を抑えております。
特長
粒径が細かく回り込み性に優れているため、高倍率観察用途や、複雑形状の試料に効果的です。また極薄膜のOs導電コーティングにより、EBSD分析、オージェ分析、X線分析にも応用されます。
ホローカソード試料台による低電圧放電CVD法(特許)を採用、試料にやさしく金属オスミウムをコーティングします。
プラズマ放電に最適な真空度に達してから、コーティング中のみオスミウムガスを注入するので結晶オスミウムの消費を節約できます。
コーティング操作はフルオートです。SEMのスタブに取り付けた試料をホローカソード内に置き、スタートスイッチを押すだけです。
膜厚コントロールは時間・温度・電流により微調整を可能にしています。
仕様・オプション
仕様
電源 | AC100V(単相100V 15A)アース線付 3芯プラグ使用 |
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装置サイズ | 本体 :(W)470mm × (D)400mm × (H)412mm ロータリーポンプ :(W)120mm × (D)290mm × (H)250mm |
装置重量 | 本体 :25kg ロータリーポンプ :11kg |
設置面積 | 500mm × 500mm 卓上型(1m以下) ロータリーポンプは床設置 |
試料室サイズ | 内径 120mm × 高さ77mm 硬質ガラス製 |
試料ステージサイズ | 直径 98mm ホロカソード内にフローティング設置 |
搭載可能試料サイズ | 直径 95mm × 試料台を含めた高さ45mm |
電極 | アノード :φ110mm カソード :内径φ108mm × 深さ35mm |
高圧発生装置 | DC850V 可変、(負荷電流 max 25mA)デジタル電流計指示 |
真空排気系 | 30L/min 特殊オイル専用ロータリポンプ、NW25 フレキホースで接続 排出オスミウムガストラップ付属 |
到達真空度 | 3Pa以下 |
オスミウムガス注入 | プログラム制御により高圧印加と連動して注入 |
ガス導入 | スウェージロック 1/4”接続 アルゴンまたは空気を使用 ニードルバルブ調整 |
OSO4 使用量 | 1gアンプル1本で約100回 |
適応アンプルサイズ | 太さ :φ12.8mm以内 高さ :寸胴タイプ60mm以下、アンプルタイプ65mm以下 |
言語 | 日本語/英語 表示切替機能付き |
オプション
アンプル割断機構、増設連結型オスミウムトラップ、ロータリーポンプBOX、専用ドラフトフード、膜厚制御プログラム