GC/FI-TOF MS によるフッ化化合物の分子イオン検出
MS Tips No.088 今回の測定に際し試料の御提供をいただきました 旭硝子株式会社 中央研究所分析科学技術ファンクション 中島 陽司 博士に感謝いたします。
フロン (CFCs) や代替フロン (HCFCs) は、溶剤や洗浄液、発泡剤として広く用いられてきました。しかし、オゾン層の破壊や地球温暖化などの環境に対する影響からハイドロフルオロカーボン (HFCs) やハイドロフルオロカーボンエーテル (HFEs) が代替品として開発され、用いられるようになってきました。これらのフッ化化合物は一般に GCMS で分析されますが、EI や CI 法では分子イオンが検出されないことが多くあります。したがって、副生成物や不純物として存在する未知化合物の同定を行う場合、分子量の確認を行うことさえ困難です。今回、FI イオン化法を用いることによって EI や CI で分子イオンの検出が困難なフッ化化合物に対して分子イオンが検出されることを確認しました。
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