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ENDOR装置のご紹介-その2-

ER150006

三重共鳴法(TRIPLE)は、ENDORにさらにラジオ波の照射を組み合わせた手法です。ENDOR信号を測定したのち、いずれかのENDOR吸収線を強いラジオ波でPumpingしたまま、再度ENDOR信号を測定すると、元のENDOR信号に比べて信号強度に変化が認められます。これは、ラジオ波のPumpingにより核スピン副準位の占有数が変化したことを示しています。
試料はガルビノキシルフリーラジカルをn-へプタンに溶解したのち、十分に脱気したものを用いました。適切な温度、測定条件にてENDOR信号を観測し(図1)、さらに特定のENDOR吸収線を強いラジオ波で照射すると、TRIPLE信号(図2)が得られます。下の例では、12MHz付近の信号をPumpingすると、対をなす高周波側の信号強度が増加するとともに、14MHz付近のt-ブチル水素の低周波側の信号強度も減少しています。この結果から、オルト水素とt-ブチル水素の超微細分裂が同符号であると解釈されます。このようにTRIPLEではPumpingによるENDOR信号の変化を利用して、ESRでは決定できない超微細結合定数の相対符号を決定することができます。


図1. ガルビノキシルフリーラジカルのENDOR信号

図2. ガルビノキシルフリーラジカルのTRIPLE信号
図2. ガルビノキシルフリーラジカルのTRIPLE信号

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