卓上走査電子顕微鏡 JCM-7000 アプリケーションの紹介
MP2019-001
卓上走査電子顕微鏡 JCM-7000による観察例とEDS元素分析装置(オプション)による分析例をご紹介します。
金属試料
導電性のある金属試料は無処理で二次電子像観察が可能です。金属結晶粒・析出物・破面などの形状や分布の観察がおこなえます。また、破面の起点に存在する物質や介在物等の元素分析をおこなうことができます。画像はSUS304破面の観察例です。ストライエーションやディンプルを観察することで、破壊原因の特定につながります。
【例】 金属破面の形状観察
ガラス破面
透明なガラスやプラスチックの破面は、光学顕微鏡で最表面の状態を確認することが困難です。SEMでは、破面の起点探しや微細な形状観察が容易におこなえます。
【例】 ガラス破面の形状観察
プリント基板
複合材料であるプリント基板は、低真空モードによる観察、分析が有効な試料の一つです。画像は、無処理でSEM観察しながら、Live 3D像により凹みを観察した例です。
【例】 プリント基板パッド表面の凹みの3D観察
食品
水分や油分が多く含まれる食品も、低真空モードにより観察、分析が可能です。
特に熱に影響を受けやすい試料は、冷却ホルダ(オプション)を使用することで試料の形態を保ったまま観察、分析することができます。
【例】 プロセスチーズ中ミネラルの分布
試料: プロセスチーズ
元素マップによりチーズに含まれるミネラルの分布分かります。
繊維
入り組んだ構造の繊維は、導電処理のためのコーティングが奥まで届きにくく、観察が困難です。低真空モードを使用することにより、形態観察はもちろん、繊維に入り込んだ異物の分析も容易におこなえます。
【例】 絨毯中の異物の観察と分析
アスベスト
SEM/EDSにより建材中に混在するアスベストの有無を、形態と組成(元素分析結果)から判断することができます。Live Analysis機能により、EDS元素分析装置を立ち上げなくてもSEM観察中にスペクトルを確認できるので、繊維の発見後、アスベストであるかの判断を確実に効率よくおこなえます 。
【例】 建材中クリソタイルの同定
形態と組成のダブルチェックでアスベストを見落とす可能性が減少します。
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