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高分解能φ10mmプローブ

NM050009


図1 新型高分解能φ10mmプローブによる13C{1H}スペクトル(ウインドウ関数なし)

試料:市販ポリプロピレン/ODCB
測定装置:JNM-ECA600
積算回数:20000回
測定温度:130℃
※ODCB:o-dichloro benzene-d4


図2 φ5mmプローブで測定した13C{1H}スペクトル(ウインドウ関数なし)

試料:市販ポリプロピレン/ODCB
測定装置:750MHz
積算回数:20,000回 測定温度:110°C
データご提供 大阪大学 右手浩一先生

ポリプロピレンは様々な分野で頻繁に利用されている、ごく一般的なプラスチックであり、その構造の均一性が製品の質を決めています。ポリプロピレンの構造欠陥は、13C-NMRにより確認することができます。現在の良好な触媒では、生成するポリプロピレン鎖に含まれるアタクチック部分がアイソタクチック部分に対 して1%以下にまで抑えられているため、正確に定量するためには、アイソタクチック部分に対して0.1%程度しかないアタクチック部分の信号を、充分にS/Nよく観測する必要があります。
このような分析では、サンプルを大量に用意することが容易です。従って、“微量サンプルを感度よく検出することを目的とした技術”よ りも、φ10mmサンプル管を利用した検出容量の増大による高感度化が極めて有効です。
しかしこれまでのプローブでは、広大なサンプル空間における磁場の均一性を十分に高めることが難しかったため、最終的に得られる信号の分解能が悪く、アイソタクチック鎖の信号とアタクチック部分の信号の分離が不十分なために、定量分析には難がありました。JEOLはプローブ技術の進歩により、φ10mmプローブの分解能を十分に高めることを可能としました。
φ10mmプローブで測定したポリプロピレンのスペクトル(図1)は、φ5mmのプローブで取得したスペクトル(図2)と比較しても遜色のない分解能であり、充分に定量可能な測定結果となっています。このように、φ10mmゆえの良好な感度が、高分子分野においても存分に威力を 発揮できます。

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