80kHzの1mm MASが切り開く未来
NM100002
世界最高クラスの80 kHzの超高速magic angle spinning (MAS)を実現する1mm MASシステムの切り開く未来をご紹介します。1Hのスピンエコーにより測定した横磁化緩和時間(T2’)は、試料回転速度に比例して長くなることが知られています。これはMASによりhomogeneous broadeningが減少することが原因です。T2’が長くなると、INEPTやHMQC/HSQCなどの1Hを使った磁化移動/相関実験での高分解能化および高感度化が期待されます。グリシンの1HのMAS下でのT2’は、確かに試料回転に比例して長くなっていることが実験的に示されました。このように1mm MASは、1Hを用いた観測に明るい未来を切り開きます。
グリシンの1H T2’

本開発は独立行政法人科学技術振興機構による産学イノベーション加速事業【先端計測分析技術・機器開発】の支援を得て行われております。