Homonuclear covariance transformation in solid-state NMR!
NM120006
Covariance変換(Cov)を用いることによって、NOESYやINADEQUATEといった同種核間相関スペクトルを短時間で測定できるようになります。これらの測定では、間接 測定次元の分解能を確保するために多くのt1 pointが必要になります。たとえば(A)に示すL-histidine塩酸塩のスペクトルは512点のt1 pointをFTして得ました。t1 pointを40点に減らすと(B)に示すようにひどいwiggleが現れてしまいます。一方、同じ40点のt1データをCov変換すると(C)に示すように(A)と同様のスペクトルを得ることができます。このようにCov変換により1/10以上の測定時間短縮効果を得ることができました。

JNM-ECA500 3.2mm HXMAS
20 kHz MAS
13C6,15N3 L-histidine HCl
参考文献
J. Magn. Reson. 171 (2004) 277-283.
