半整数四極子核の感度増大法: QCPMG
NM130001
CPMG測定は、多数のエコーを観測することによりspin-1/2核の感度向上法として利用されています。これは、半整数四極子核の中央遷移線(CT)でも可能です(QCPMG)。QCPMGで必要なCTに対する180度パルスは四極子相互作用に対して十 分弱いrf磁場照射(n1 << nq)により実現します。QCPMGはDFSやRAPTとも組み合わせて更なる感度上昇が可能になります。まず、DFSによりRbNO3の87Rb NMRは1.75倍の感度向上が観測されました。さらにwhole-echo観測とDFSを組み合わせること により、2.13倍になりました。QCPMGとDFSを組み合わせることにより、最終的に3.28倍の感度向上が実現しました。ここに示したすべてのスペクトルは同じ分解能で測定されています。分解能は低下しますが、短いacquisition timeを設定することによ り更なる感度向上が望めます。

87Rb spectra of RbNO3 were collected on a JNM-ECA600 with 3.2 mm HXMAS probe.
参考文献
F.H. Larsen, H.J. Jakobsen, P.D. Ellis, N.C. Nielsen, J. Phys. Chem. A101 (1997) 8597-9606.
