Close Btn

Select Your Regional site

Close

ESR 測定の感度補正の必要性

ER260003

ESR 測定での感度補正について

ESR 測定での定量評価は、試料中の不対電子の数や濃度を求めることが目的であり、物理・化学・生物学・地学・材料評価などのさまざまな分野にて、ラジカル濃度の評価や欠陥密度の解析などから、重要な情報が得られます。ESR 信号強度は、試料の特性(誘電損失や導電性など)や検出器であるキャビティーの Q 値、マイクロ波の空間分布と試料の設置位置や容積、ESR 測定条件(測定パラメーターや温度など)により変化します。そのため試料間で ESR 信号強度を比較する際に、これらの影響を考慮しないと測定条件の差異が反映された値となり、確度高い定量結果が得られません。感度補正が必要な項目には、標準試料による補正(既知のスピン濃度を持つ試料を同条件で測定して比較)、 Mn マーカーによる規格化、試料量や体積での補正、質量やモル数での規格化、温度補正(ボルツマン分布則の考慮)があります。ESR による定量の際には、 これらを考慮した検討が推奨されます。

ESR 測定での感度補正の実際

ニトロキシラジカルを超純水に同濃度で希釈して、同条件にて ESR 測定をした際の ESR 信号の面積を縦軸、容量を横軸として図 1 に示します。ESR 信号の面積とその誤差は試料の角度を 5 回変えて平均した値とその標準偏差を使用してます。(A) は感度補正前の相対面積強度、(B) は同条件にて一緒に測定した Mn マーカーの面積で (A) を規格化した結果です。Mn マーカーは常に同量がキャビティーに挿入されており、感度変化が起こると Mn マーカーの信号強度にその影響が反映されるため、感度を補正することが可能です。図1 (A)では、試料の容量が増えても相対面積強度は増加しておらず、容量が増えるほど誘電損失の影響を強く受けて感度が低下したと考えられます。一方、図1(B) に示すように、Mn マーカーにて感度補正をした場合、容量と相対面積強度の比例関係が確認できました。このように、感度補正することで相対面積強度はラジカル量をより正確に反映することがわかります。試料の物性や容量の増減で感度に変化が生じる場合は、Mn マーカーを用いた感度補正をすることで信頼性の良い定量結果が期待されます。

 

図1. ニトロキシラジカル水溶液の容量と ESR信号の 相対面積強度
(A) 感度補正前、(B) 感度補正後

分野別ソリューション

関連製品

JES-X3 Series ESR装置

閉じるボタン
注意アイコン

あなたは、医療関係者ですか?

いいえ(前の画面に戻る)

これ以降の製品情報ページは、医療関係者を対象としています。
一般の方への情報提供を目的としたものではありませんので、ご了承ください。

JEOL 装置入門

主なJEOL製品の仕組みや応用について、
わかりやすく解説しています。

お問い合わせ

日本電子では、お客様に安心して製品をお使い頂くために、
様々なサポート体制でお客様をバックアップしております。お気軽にお問い合わせください。