新型低角度イオンミリング走査電子顕微鏡「HAXIS(ハクシス)」を販売開始
公開日: 2026/10/05
日本電子株式会社(代表取締役社長兼CEO 大井 泉)は低角度イオンミリング走査電子顕微鏡「HAXIS」を開発し、2026年10月5日より販売を開始します。
開発の背景
デバイス構造の微細化・複雑化が進む先端半導体では、微細な回路へのナノマニピュレーターによる接触・測定が難しくなっています。さらに、プロービングによる接触が解析対象へ影響を及ぼす可能性もあり、新たな不良解析手法が求められています。
JEOL は、電位コントラスト(PVC: Passive Voltage Contrast)検出技術を長年研究し、検出器および試料前処理技術の高度化によって、PVC を安定かつ高再現性で観察する技術を確立しました。
HAXIS は、この技術を結集したJEOL の新しい半導体不良解析プラットフォームです。
先端半導体においても、鮮明で再現性の高いPVC 観察を実現。加工ダメージやコンタミネーションの影響を抑えながら、電気的な異常箇所を視覚的に捉えることで、不良箇所の特定と原因究明を効率的に行うことができます。不活性ガスであるAr を採用することで、安定した加工品質と低運用コストを実現します。
PVC 観察では、剥離後の試料表面状態が観察品質を大きく左右します。
HAXIS は、Ar イオンビームを用いた低角度イオンミリング(LIM: Low-Angle Ion Milling)法による独自の剥離加工技術により、試料表面へのダメージを最小限に抑えながら、平坦な加工面を形成します。これにより、先端プロセスデバイスにおいても構造や電位情報を保持したまま、鮮明で再現性の高いPVC 観察を可能にします。
半導体不良解析では、不良箇所の特定から物理解析、原因究明まで多段階の解析が必要です。デバイスの複雑化が進む中、不良解析から結果を得るまでの時間短縮がますます重要になっています。
HAXIS は不良箇所の絞り込み工程に新たな解析手段を提供します。LIM 法による剥離加工とSEM を用いたPVC 観察を組み合わせることで、不良箇所を迅速かつ高精度に特定し、QTAT(Quick Turnaround Time)の実現に貢献します。

主な特長
鮮明なPVC観察
Arガスで低運用コスト
低ダメージ剥離加工:LIM法
剥離と観察の繰り返し測定
低コンタミネーション
販売予定台数
15台/年間
