質量分析 (MS)
日本電子は、オリジナルのソフトイオン化法「DART」、そしてMALDIイオン化法を有するオリジナル光学系「Spiral TOF」に拘ります。
何れのイオン化法も、GCやLCで測定が困難な 溶媒に溶けない試料、分散してしまう試料に有効です。
対応できるイオン化法
DART法 Direct Analysis in Real Time (DART)法
代表的なアンビエントイオン化です。試料を前処理なしに大気圧化でイオン化可能です。
製品表面付着物の解析
DARTでは製品表面に付着した成分をそのまま測定・解析することが可能です。
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DART(DART Analysis in RealTime)は、気体、液体、個体といった様々な状態の試料を直接分析することが可能な新しいアンビエントイオン化法です。
ここでは、製品表面付着物の迅速分析例として、カセットテープの表面をDART測定した結果を示します。
A社のカセットテープではm/z 199、B社ではm/z 255、C社ではm/z 227がベースピークとして観測されました。これらイオンを精密質量解析したところ、これらの成分は潤滑剤として使用される脂肪酸であると推測されました。
DARTでは前処理無しで直接分析することが可能です。
製品表面に付着した成分をそのまま測定・解析することが可能です。
添加剤混合試料の直接分析
添加剤混合試料をガラス棒に付着させ、直接測定を行いました。混合された全ての添加剤が検出され、ドリフト補正後のシグナルの質量誤差は1mDa以下となっていました。
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PVC中のフタル酸エステル類の直接分析
PVCを直接分析し、含有されているフタル酸エステル類の分析を行いました。複雑なマススペクトルからフタル酸エステル類だけを探すことは容易ではないですが、解析ソフトウェアであるMass Mountaineerを使用することで、組成式リストによる自動解析を行うことができます。
結果、7種類のフタル酸エステルが検出されていました。
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耐衝撃性ポリスチレンに添加した臭素系難燃剤の直接分析
耐衝撃性ポリスチレンに添加した、デカブロモジフェリルエーテル、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモシクロドデカンが検出されました。分解しやすい臭素系難燃剤においても迅速に分子イオンやその関連のシグナルを検出することができました。
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ポリマーの直接分析
比較的分子量の小さい界面活性剤・潤滑剤はDARTで直接分析が可能です。精密質量からポリマーの構造推定が可能です。以下にPEG600の測定結果を示します。PEGの繰り返し単位である44µの間隔でシグナルが観測されました。精密質量から、主に[M+H]+と[M+NH4]+として検出されていることがわかります。さらに、msRepeatFinderで解析することにより、PEGを可視化するとともに、ポリマー分析で重要となる数平均分子量などを算出することができます。
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金属表面に付着した有機物の分析
金属表面に付着した有機物をセラミックペーパーでふき取り、測定を行いました。あわせて、金属部品に使用しているグリスなどの測定を実施し、比較解析しました。結果、真空グリスとして使用しているシリコングリスが付着していることがわかりました。
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MALDI法 マトリックス支援レーザー脱離イオン化法
エレクトロスプレーイオン化(ESI)と並ぶ代表的なソフトイオン化法の1つです。
総合感冒薬薬効成分
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ポロキシンケージ
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ポリマー中の添加剤
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タンパク質
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低分子化合物の一部は、マトリックスを必要とせずにイオン化出来るものもあります。マトリックスを用いない場合、特にLDI(レーザー脱離イオン化)と呼ばれています。代表的なものとして、多環芳香族、顔料・染料、有機電子部材(有機EL部材等)
東京湾堆積物よりジクロロメタンで抽出した試料
試料表面の有機物をマッピングするマスイメージングも可能です。導電性のプレート(ITOスライドガラス)上に試料切片を乗せ、マトリックスを塗布します。レーザー照射を10-100μm間隔で行いマススペクトルを取得します。
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マウス脳切片の脂質の分布
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