SpiralTOF™ TOF-TOF モードを用いたBovine Serum Albumin の定性分析例
MSTips No.174
JMS-S3000 “SpiralTOF™”は、弊社独自のSpiralTOF型イオン光学系を搭載したMALDI-TOFMSですが(Fig.1及び2)、これにTOF-TOFオプションを装着することで、高エネルギー衝突誘起解離(高エネルギーCID)により生成したプロダクトイオンの観測が可能となります。TOF-TOFモードにおいてプリカーサーイオンを選択するために必要なイオンゲートは、イオン源から15mの位置にあります。そのためJMS-S3000 “SpiralTOF”は、従来のMALDI-TOF-TOFに比べて高いプリカーサーイオン選択能を有しています。第二TOFには、弊社独自の再加速機構とオフセットパラボリックリフレクトロンを採用しており、低質量のプロダクトイオンからプリカーサーイオンまで一度の測定で観測することが可能です。また、SpiralTOF型イオン光学系の扇形電場はMALDI-TOF特有のポストソースディケイ由来のイオンを排除し、プロダクトイオンスペクトル上には高エネルギーCID由来の開裂経路が優先的に観測されます。MSTips No.166では、Bovine Serum Albumin (BSA)のSpiralモード及びLinear モードでの定性分析について紹介しました。本MSTips では、従来装置には無い種々の優れた特長を有するTOF-TOFモードを用いたBSAの定性分析例について報告します。
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