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電子ビーム描画装置で支える半導体微細加工 ― 研究開発から量産までを担う「JBX」シリーズ【SEMICON Japan 2025出展レポート_Part3】

最終回となるPart3では、電子ビーム描画装置 (EBL) を取り上げます。

半導体微細加工を支える電子ビーム描画装置|JBXシリーズ

今回のSEMICON Japanでは、研究開発・試作から少量生産、さらにはマスク描画まで、工程や目的に応じて使い分けられる描画装置ラインアップとして、複数のJBXシリーズを並べて紹介する構成が取られていました。

開発から生産までを一連で捉えた提案に、足を止める来場者の姿が多く見られました。

研究開発・試作を支えるSB機|JBX-8100FS

JBX-8100FSは、スポットビーム方式 (SB) を採用した、研究開発や試作向けの電子ビーム描画装置です。
スポットビーム方式は、細く絞った電子ビームを走査しながら描画する方式で、自由度の高いパターン形成が可能な点が特長です。設計変更や条件調整を柔軟に行えるため、試行錯誤を高速に回しながら検証を進めたい研究開発用途に適しています。

小片試料から最大200 mmウエハまで対応しており、ウエハへの直接描画によってマスクを作らずに少量生産 (DBF) を行える点も、来場者の関心を集めていました。

電子ビーム描画装置について、佐藤は次のように説明します。
「描画精度だけでなく、長時間描画における安定性や再現性を重視されるお客様が多く、その点を評価していただくケースが多いです」
会場では、他社機と比較した際の安定性の高さが評価ポイントとして挙げられていました。

また近年の動向として佐藤は、
「AI・データセンター向け用途の引き合いが増えています」と話します。「設計変更のサイクルが早い分野では、マスク作成を介さずに必要な数だけを直接描画できる点が、試作から立ち上げまでを加速する手段として注目されています。」(同)

先端プロセスを見据えた300 mm対応SB機|JBX-A9

JBX-A9は、JBX-8100FSをベースとした上位機種として、描画精度およびスループットをさらに高めたスポットビーム方式の描画装置です。
加えて、最大300 mmウエハに対応している点も、来場者の注目を集めていました。

また、研究開発用途においても自動化を求めるニーズが高まっていることを背景に、JBX-A9ではFOUPによるウエハ自動搬送システムを採用しています。ウエハのセットから搬送までを自動化することで、研究開発の現場でも安定した運用が可能である点が紹介されていました。

「研究用途であっても、評価条件の再現性やデータの一貫性は非常に重要です。自動搬送によって担当者によるばらつきを抑え、信頼性の高い評価データを安定して取得できる環境を整えています」(佐藤)

こうした点に加え、高い描画精度を備えることから、ナノインプリント技術領域との親和性についても触れられていました。

JBX-A9は、300 mmウエハ対応や自動搬送による運用性の向上と、高い描画精度を両立した装置として、先端プロセスを見据えた研究開発環境での活用が示されていました。

マスク量産を担うVSB機|JBX-3050MV/S

JBX-3050MV/Sは、可変整形ビーム方式 (VSB) を採用した、6インチマスク専用の生産向け電子ビーム描画装置です。

VSB方式は、2枚の四角いスリットを組み合わせることで任意の長方形ビームを形成し、そのビームを高速に走査する描画方式です。同じパターンを高い再現性で繰り返し描画できる点や、高スループットを実現できる点が紹介されており、マスク量産に適した方式であることが説明されていました。

研究開発や試作で用いられるSB機が柔軟な描画を担うのに対し、JBX-3050MV/Sは同一パターンを安定して描画することで、量産工程を支える役割を担っています。

展示では、SB機とVSB機を用途や工程に応じて使い分けることで、JBXシリーズが研究開発から量産までを一貫してカバーしている点が、分かりやすく示されていました。

まとめ

JBXシリーズは、研究開発・試作を担うSB機から、量産用途のVSB機までを揃え、工程や生産規模に応じて最適な描画装置を選択できるラインアップとして紹介されました。

描画精度に加え、長時間描画における安定性や再現性が評価されている点も、JEOLが長年培ってきた電子ビーム制御技術を背景とした特徴として、展示を通して印象づけられています。

日本電子は今後も、半導体メーカーの研究開発から製造・品質保証までを支えるパートナーとして、今後も現場に寄り添った技術提供を続けていきます。

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