JMS-800D UltraFOCUS™はHRGC/HRSIMモードによるダイオキシン類とその関連化合物であるPCBs, PBDEs, およびPOPs化合物に最適な超微量分析にフォーカスした装置です。
特長
ダブルカラムGC インターフェース(オプション)
UltraFOCUS™ のGC/MS インターフェース部には2 本のカラムを同時にイオン源部に接続できるだけではなく、イオン源の真空を破らずに、短時間でカラム交換可能な機能が搭載されています。このことにより、イオン源を常に安定した状態に維持し、極微量分析を行うことを実現しました。
イオン化チャンバー
イオン源部にはソケット形イオン化チャンバーを搭載しました。イオン源の真空を破らずに、フィラメント交換およびイオン化チャンバの洗浄・交換が可能であり、安定性と容易な保守性を保証します。
高性能磁場
磁場ヨークには磁気特性に優れた積層型ヨークを採用し、低ヒステリシスを実現しました。大型ポールピースは、最新技術であるHIP( 熱間等方加圧) 法を用いて Fe と Co からなる高透磁性合金を採用しています。これらの積層型磁場ヨークと大型ポールピースを搭載することにより、安定性が高く、再現性の良い磁場環境を実現しました。さらに、幅広なフライトチューブの採用と、フライトチューブの焼き出し機能により高イオン透過率を得ることが可能となりました。これらの技術により JMS-800D UltraFOCUS™ では、高速な磁場スイッチングのもと、安定した高感度測定を実現しました。
検出器
長寿命なフォトマルチプライヤと、高感度を実現するコンバージョンダイノードの組み合わせにより、より長期に及ぶ安定した高感度を実現しました。同時に、検出器の交換を最小限に止め、保守コストの削減に寄与します。
仕様・オプション
超高感度 | S/N 200以上 (4σ):2,3,7,8-TCDD 100 fg(R=10,000,HRSIM) |
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超高分解能 | R≧80,000(10% Valley) |
最高加速電圧 | 10kV |
ワイドマスレンジ | 1-12,000 Da (1kV) |
ソケット型イオン源 | イオン源部の真空を破らずにフィラメント交換およびイオン化室の交換が可能。 |
自動ON/OFF機能付
標準試料導入部 |
リザーバから導入される標準物質(PFK)を自動的にON/OFF可能な機能。
標準物質によるイオン源の汚れを低減し、長時間の安定した感度を維持。 |
全自動
コントロールシステム |
感度と分解能の最適化が自動で行える機能を搭載したPCシステム。
ミスオペレーションの解消と容易な操作で最適な分析結果を取得可能。 |
レンズ調整 | マウスのクリック一つでイオン源レンズ及びQレンズの最適値の調整が可能。 |
分解能設定 | 使用分解能の数値入力のみで自動的に質量分解能が取得可能。 |
ダイオキシン
定量解析プログラム |
JIS規格やUS EPA Methodに準拠した自動定量解析プログラム。
定量解析の作業効率が一段と向上。 |
自動液体サンプラ* | 最大で150バイアルの連続測定が可能。 |
データシステム | PCシステム OS; Microsoft Windows® 7 Professional を使用。 |
オプション
Windows は、米国 Microsoft Corporation の、米国およびその他の国における登録商標または商標です。
アプリケーション
JMS-800Dに関するアプリケーション
臭素化難燃剤 : ポリ臭素化ジフェニルエーテル(PBDEs)の高分解能SIM測定