革新的なSEMのソリューション― Neo Action Robo AI & LazEdge【JASIS 2026出展レポート_Part3】
日本電子は、2026年9月2日から4日まで、幕張メッセで開催された「JASIS 2026」に出展しました。本年は、市場導入したばかりの注目新製品を多数取りそろえ、電子顕微鏡、質量分析計、核磁気共鳴装置をはじめとする幅広い製品・ソリューションをご紹介しました。
本レポートでは、会場で注目を集めた製品をピックアップしてご紹介します。ご来場いただいた方も、当日会場にお越しになれなかった方も、展示内容の振り返りとしてぜひご覧ください。
SEM測定ワークフロー全体の自動化を実現する新ソリューション ― Neo Action Robo AI
昨年注目を集めたのは、自動試料交換機能「Neo Action Robo」でした。SEMの観察や分析の自動化は進んでいたものの、試料の交換や観察したい対象を見つけ出す作業は人が行う必要がありました。Neo Action Roboは試料交換を自動化することで、無人運転や長時間稼働を支援するソリューションとして大きな反響を呼びました。
今回展示された「Neo Action Robo AI」は、その自動化の範囲をさらに拡張するソリューションです。試料交換に加え、視野探索、観察、分析、レポート作成までを一連のワークフローとして自動実行します。事前に設定したレシピとROI(関心領域)情報に基づき、試料搬送からレポート作成までの工程を自動実行できるようになりました。
繰り返し測定の無人運転を支援
特に注目されたのは、AIによる視野探索機能です。従来は、観察したい対象を探し出し、最適な向きで画像を取得するための調整をオペレーターが行う必要がありました。Neo Action Robo AIでは、オペレーターがあらかじめSEM画像上で関心領域(ROI)を登録しておくことで、AIが類似領域を自動的に検出します。さらに、AIが検出した視野に対して位置補正や回転補正を行い、登録済みの観察・分析レシピを自動実行します。
展示ブースでは、試料搬送から視野探索、観察、分析、レポート作成までの一連の工程を自動で実行するデモンストレーションを実施しました。会期中はオペレーターが装置に触れることなく、一連の工程が自律的に進行する様子が紹介され、多くの来場者の関心を集めました。
また、こうした高度な自動化システムでありながら、煩雑なプログラミングは不要です。ノーコードで条件設定やワークフローの構築が可能なため、専門的なプログラミングスキルがなくても導入しやすい点も特徴です。
特に品質管理や研究開発の現場では、類似したサンプルを繰り返し評価するルーチン作業が少なくありません。Neo Action Robo AIは、そうした業務を効率化し、作業負荷の軽減と生産性向上に貢献します。SEM活用の新たなステージを示すソリューションとして、多くの来場者から注目を集めていました。
Neo Action Robo AI 開発担当:名越達郎さん
レーザーとSEMの融合を実現 ― LazEdge
2026年5月より販売された新製品「LazEdge(レイズエッジ)」のパネル展示を行いました。
国内の展示会では初の展示となりました。新聞社など各メディアで取り上げていただいたこともあり、非常に注目度が高い中でたくさんのお問い合わせをいただきました。
集束イオンビーム加工観察装置(FIB)や断面試料作製装置 (CP)を中心とした試料前処理はすでに幅広く活用されていますが、近年その加工面のクオリティーに加え、大面積かつ高速加工ができる装置の需要が高まっています。
LazEdgeは日本電子が販売するSEMに浜松ホトニクス社製の独自のレーザー技術を融合し、電子顕微鏡試料室内での大面積かつ高速加工を実現した装置です。
レーザー加工とSEM各種解析の境目を取り払う
空間的にレーザー光の位相変調を行うことができる独自の光学系を採用することで、試料室内で高速・広領域に対してリップス構造が少ない高品質な断面加工を実現します。
また独自のシールド技術LazEdge Shieldにより、加工時に飛散するデブリを防止して、検出器、鏡筒、試料室内壁を汚すことなくクリーンに保ちます。
観察、元素分析、結晶方位解析などの各種解析にシームレスに移行できます。SEM試料室内で加工・観察を素早く切り替えて自動で繰り返すことで、3D EBSDの取得も可能となります。
金属試料解析をはじめ、大気非暴露を必要とする電池解析、高速断面加工を必要とする半導体の故障解析など、幅広いニーズに貢献できる装置が注目を集めています。
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