セミインレンズ方式の高分解能SEMです。照射系にはHigh Power Opticsを採用し高い分解能と高速、高精度の元素分析を行うこも可能です。さらに、ジェントルビームを組み合わせることにより数百eVの極低エネルギーで試料最表面の観察が可能です。
特長
セミインレンズによる高分解能観察、分析
低加速電圧でも電子線を細く絞れるセミインレンズ方式の対物レンズと長寿命で安定した電流が得られるインレンズショットキー電界放出形電子銃を組み合わせることによって、高分解能観察と高空間分解能分析を両立できます。
ジェントルビーム(GB)による極低エネルギー入射電子による最表面観察
試料にバイアス電圧を印加して電子ビームを照射することにより、通常モードよりも分解能が向上するジェントルビーム(GBモード) が使用できます。これにより、従来では高分解能観察が難しかった数百eVの入射電子による試料最表面観察が可能です。
High Power Opticsによる高速・高精度分析
光学系にHigh Power Opticsを採用しています。高分解能観察だけではなく、元素分析においても安定した高速・高精度分析が可能です。
応用例
応用1 セミインレンズによる高分解能観察
応用例2 セミインレンズによる高空間分解能分析
応用例3 ジェントルビームによる最表面観察
仕様・オプション
二次電子像分解能 | 1.0nm(15kV)、1.5nm(1kV) | ||
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倍率 | ×25~×1,000,000 (画像サイズ120mm ×90mmにて) |
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加速電圧 | 0.1kV~30kV | ||
プローブ電流 | 1pA~200nA | ||
試料照射電流 | 1pA~2nA | ||
開き角自動最適化レンズ | 組込み | ||
検出器 | 上方検出器 下方検出器 |
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エネルギーフィルタ | New r-filter | ||
ジェントルビーム | 組込み | ||
デジタル画像 | 1,280×960画素、2,560×1,920画素 5,120×3,840画素 |
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試料交換室 | ワンアクション交換機能組込み | ||
試料ステージ | ユーセントリック、5軸モータ駆動 | ||
タイプ | IA | II | III |
X-Y | 70mm×50mm | 110mm×80mm | 140mm×80mm |
傾斜 | -5°~+70° | -5°~+70° | -5°~+70° |
回転 | 360° | 360° | 360° |
作動距離 | 1.5mm~25mm | 1.5mm~25mm | 1.5mm~25mm |
排気系 | SIP 2台、磁気浮上形TMP、RP | ||
省エネ設計 | 定常稼働時: 1,2kVA スリープモード時: 1kVA 操作系OFF時: 0.76kVA |
消費電力のCO2換算
1時間あたりのCO2排出量 | 年間CO2排出量 | |
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定時稼動時 | 0.481kg | 4,214kg |
スリープモード時 | 0.411kg | - |
排気系OFF時 (イオンポンプON) |
0.286kg | - |
主なオプション
リトラクタブル反射電子検出器(RBEI)*1
低角度反射電子検出器(LABE)*2
波長分散形X線分析装置(WDS)
エネルギー分散形X線分析装置(EDS)
結晶方位解析装置(EBSD)
透過電子検出器(STEM)
カソードルミネッセンス(CLD)
液体窒素トラップ(LNT)
:EDS分析用
:高倍率像観察用
アプリケーション
JSM-7600Fに関するアプリケーション
ショットキーSEMにおける大電流時のビーム径増大を防ぐ電子光学系とその検証
生物組織切片の広域モンタージュ技法:高精度ステージとオート機能充実による高精細SEM 画像の巨大つなぎ写真作成
JSM シリーズがアスベスト繊維の観察・分析を支援します!:JSM-7401F、JSM-6480LA