電子チャンネリングコントラスト
電子チャンネリングコントラスト
electron channeling contrast, ECC
[目次:理論]
電子チャンネリングが起きたことによって、反射電子放出量が変わって得られるコントラスト。電子チャンネリングにより入射電子が深く侵入すると、反射電子放出量は減り、侵入深さが浅いと反射電子放出量が多くなる。この結果、得られる反射電子像にコントラストを生じる。これを利用して結晶粒の方位分布を観察したり、転位を見ることができる。電子チャンネリングコントラストは、凹凸あるいは組成の違いによるコントラストに比べて微弱なため、観察するためには凹凸がほとんど無いこと、組成が一様であることなどが必要である。また、表面から数十nm以下で生じるコントラストであるため、表面に加工層などがあると観察できない。
下図左は、電子チャンネリングコントラストを生じるメカニズムを示し、右図はその例を示す。
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