効率良い定性分析、定量分析を実現するハイエンドGC-QMSに進化
JMS‑Q1600GC UltraQuad™2.0は、材料やにおいなどに含まれる成分の定性分析から、環境・水質・農薬などに対する定量分析まで、幅広い測定・分析ニーズに対応した汎用・高性能なガスクロマトグラフ四重極質量分析計 (GC‑QMS) システムです。 進化したUltraQuad™ 2.0は、オプションとしてEI/CI共用イオン源への拡張や、自動定性解析ソフトウェアmsFineAnalysis IQおよび定量解析ソフトウェアmsQuantEyeによる解析の効率アップを実現しました。
特長
ソリューションを拡げるユニークなイオン源
EI+CI+PIによるソフトイオン化
定性分析、定量分析に活用可能なソフトイオン化法
EI法は最もハードなイオン化法であるために多くのイオンが観測されますが、分子イオンが観測されないこともしばしばあります。
UltraQuad™ 2.0 ではソフトイオン化法として、PI法、CI法、Low-Energy EI法が使用でき、分子量情報を 与える分子イオンやイオン付加分子を観測することが可能です。
ソフトイオン化法はライブラリーデータベース検索による定性分析結果の確認作業や、選択性を活かした定 量分析などへの応用が可能です。
化学イオン化法 EI/CI共用イオン源
化学イオン化 (CI) 法は、試薬ガスとの反応で分子量情報を得るソフトイオン化法です。新設計の EI/CI チャンバーにより、真空を保ったままイオン化法を切り替えられ、試薬ガスの選択によって多様な化合物に柔軟に対応します。
光イオン化法 EI/PI共用イオン源
光イオン化 (PI) 法は重水素ランプを用いるソフトイオン化法で、EI/PI共用イオン源として利用できます。EIフィラメントまたはPIランプをONにするだけで、真空を保ったままイオン化法を瞬時に切り替えられ、効率的な測定を実現します。
発泡スチロールのPy / GC-MS測定結果
紫外線を強く吸収する芳香族炭化水素は、PI法で優先的にイオン化されるため、高感度に分子イオンを検出可能です。
EI / PI共用イオン源
EI / PI共用イオン源の概要図
高性能EIイオン源
高性能EI イオン源 (Enhanced Performance Ion Source, EPIS) は、標準EIイオン源チャンバーの改良により高感度化しました。
高感度化により、SIM定量からSCAN定量への置き換えや濃縮作業の簡略化、試料導入量の低減などのメリットを生み出します。
OFN 5 fgをSIMモードで連続8回測定し、得られた抽出イオンクロマトグラムの面積値とその再現性より装置検出下限を算出したところ、IDL 0.6 fgを達成しました。
自動SIM条件作成機能
Peak Dependent SIMで簡単・高感度な定量分析
今まで煩わしかったSIMグルーピング作業を行う必要はもうありません。
自動SIM条件作成機能Peak Dependent SIMは最適なSIMグルーピングを自動で設定します。誰でも簡単に最適化したSIM条件で測定を行うことができます。
SIM測定における1グループあたりのチャンネル数は100、グループ数は500まで設定可能です。
高い感度と圧倒的なダイナミックレンジを実現
装置検出限界: IDL<5 fg
OFN 20 fgをSIMモードで連続8回測定し、得られた抽出イオンクロマトグラムの面積値とその再現性より装置検出下限を算出したところ、2.6 fgを達成しました。
広いクロマトグラムダイナミックレンジ
OFN 0.005 ~ 1,000 pgを標準EIイオン源のSIMモードで測定したところ、検量線の決定係数は0.999以上を示す良好な直線性が得られました。5桁以上を有する広いダイナミックレンジは定量分析のみならず、濃度差のある混合試料の定性分析においても有効です。
充実したソフトウェア群
自動定性解析ソフトウェア "msFineAnaysis IQ"
統合解析 × AI構造解析で進化する、
新時代のGC‑QMS定性解析ソリューション
msFineAnalysis IQ は、GC/EIデータとソフトイオン化データを組み合わせた"統合解析"と、最新AIによる"AI構造解析"を融合した、JMS‑Q1600GC/JMS‑TQ4000GC 専用の次世代GC‑QMS解析ソフトウェアです。
従来のライブラリ検索を大きく進化させ、NIST DBにない未知物質の構造推定まで可能にすることで、GC‑QMS定性解析の可能性を大きく広げます。
統合解析NIST DB 検索だけに頼らない、ワンランク上の定性解析へ
NIST DB 検索の結果に加えて、ソフトイオン化スペクトルから得られる分子イオン情報、リテンションインデックス、同位体パターンを組み合わせることで、より信頼性の高い定性解析が行えます。

AI構造解析未知物質でも構造を読み解く
AIが生み出した2億化合物のマススペクトルライブラリーで、未知物質の解析が一気に加速。ソフトイオン化から得られる分子量情報と組み合わせ、スピーディーに解析へ導きます。

「誰でも簡単に」をコンセプトにしたGC-MS定量解析ソフトウェア "msQuantEye"
新機能により、定量解析作業の煩わしさの低減と高効率化を実現しました
GC-MS定量解析ソフトウェア msQuantEyeは、水質・環境分析に最適化した新開発JMS-Q1600GC専用ソフトウェアです。ナビゲーション機能、カラーリング・フィルタリング機能、解析アシスタント機能により、解析作業の効率化を実現しました。検査項目、作業内容、解析結果の可視化を通じて、検査担当者および管理者の業務負担を軽減し、お客様の生産性を高めます。
新感覚の制御ソフトウェア "MSPRIMO™"
測定、装置制御、解析作業との連携が可能な マルチファンクションシーケンス
MSPRIMO™ は、測定、装置制御、解析作業指示が行える、マルチファンクションシーケンスを搭載しています。作業開始を時間設定できるため、自由な作業スケジューリングが可能です。測定終了後の装置シャットダウン、連続測定の任意位置でのチューニング、測定済みデータへの定量解析実施、など、日々の分析業務をサポートします。
測定 (分析) のみならず、装置起動や停止などもスケジューリング可能です。
実績ある多成分定量解析ソフトウェア "Escrime™"
充実した定量解析機能を搭載!
定性解析までもフォローします
多成分定量解析ソフトウェアEscrime™ では、クロマトグラムピークの面積計算、検量線の作成、定量値の算出を自動で行うことはもちろん、その後の面積計算範囲の個別設定、一括変更、定量イオンの変更が行え、定量計算処理にかかる時間を大幅に短縮できます。
定量条件作成及び解析は、MSPRIMO™ との連携が可能です。より簡単に、効率よく解析作業を実施いただけます。定量解析結果のレポートフォーマットは、目的・用途に応じて自由にカスタマイズ可能です。Escrime™ は多試料、多成分の定量解析に必須のソフトウェアです。
レポート出力例
複数検体に含まれる成分ピーク、または一検体中の複数成分ピークを同一画面上に表示できます。また、ピーク面積計算範囲を同時に変更でき、多検体が一括に処理できます。
更なる分析への広がり
ダイレクトMSプローブ (オプション)
GCでは難しい高沸点成分の測定はダイレクトMSプローブを用いた測定が有効です。
UltraQuad™ 2.0では2種類のダイレクトMSプローブを選択できます。試料の形態や物性、目的に応じてプローブを選択します。
直接導入プローブ/C
(Direct Insertion Probe: DIP)
固体試料をそのままガラス試料管に導入して測定可能です。
高沸点化合物 / 溶媒に溶けにくい試料に最適です。
直接導入プローブ/F
(Direct Exposure Probe: DEP)
溶媒に溶かすか分散させた試料を先端のフィラメントに塗布します。
高沸点化合物 / 熱不安定化合物に最適です。
関連リンク
RoHS指令を始めとする環境規制に関するJEOLの製品・サービス
カタログダウンロード
JMS-Q1600GC UltraQuad™ 2.0 ガスクロマトグラフ 四重極質量分析計
関連製品
GC-QMS統合定性解析ソフトウェア msFineAnalysis IQ
msFineAnalysis IQ は、GC/EIデータとソフトイオン化データを組み合わせた“統合解析”と、最新AIによる“AI構造解析”を融合した、JMS‑Q1600GC/JMS‑TQ4000GC 専用の次世代GC‑QMS解析ソフトウェアです。
JMS-T2000GC AccuTOF™ GC-Alpha 2.0 ガスクロマトグラフ飛行時間質量分析計
AccuTOF™ GC-Alpha 2.0
性能と機能を追求した究極のGC-MS、JMS-T2000GC AccuTOF™ GC-Alpha は、全自動標準試料導入部とmsFineAnalysis AI を搭載し、“2.0”へと進化しました。
※上のボックス内の再生ボタンをクリックするとムービーが始まります(約4分)
JMS-TQ4000GC UltraQuad™ TQ ガスクロマトグラフ三連四重極質量分析計
高性能GC-QMSと4セクターMS/MSで培った技術と経験を注ぎ込んだ、新しいコンセプトのトリプルQMS。
シングルモードによるスキャン測定・SIM測定のほか、独自開発のショートコリジョンセル技術による、高速・高感度なSRM測定による微量検出・定量分析に威力を発揮します。
