特長
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ムービー内で紹介したアプリケーション
NewSpiralTOF™ 高速マスイメージング×高質量分解能
MALDI マスイメージング (MALDI-MSI) は、生体組織切片などの試料にマトリックスを均一に塗布した後、MALDI-TOFMSへ導入し、試料表面をレーザーで走査して、各地点の成分を質量分析することで、特定の分子が「どこに」「どのくらい」存在するかを可視化する技術です。
高質量分解能が、イメージの正確さを決める
SpiralTOFの17 mという長い飛行距離により、表面状態が均一ではない生体試料切片のイメージング測定においても高い質量分解能が得られます。マウスの脳の半分、およそ5 x 7 mmの領域の平均マススペクトルにおいても約40,000の質量分解能が得ら れており、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ガラクトシルセラミド(GalCer) などの脂質種の同重体を分離して、それぞれの正しい局在情報を得ることができました。
PE: Phosphatidyl ethanolamine, PC: Phosphatidyl Choline, GalCer: Galactosylceramide
本分析は、大阪大学大学院理学研究科附属基礎理学プロジェクト研究センター先端質量分析学研究グループとの共同研究の成果です。
組織切片は、大阪大学大学院工学研究科環境エネルギー工学専攻 粟津研究室より提供いただきました。
AI (機械学習) による画質改善
日本電子は電子顕微鏡のパイオニアとして常に新しい画像処理技術に挑戦してきました。走査電子顕微鏡 (SEM) のために開発された、AI (機械学習) を用いた画質改善技術LIVE-AI (Live Image Visual Enhancer-AI) をマスイメージングデータ処理に最適化してFINE-AI Filterとして実装し、マスイメージの画質の大幅向上を実現しました。

複雑な分布から特徴成分を自動抽出
SpiralTOF の高質量分解能によりマウスの脳切片から100種を超える脂質を検出することができましたが、これらの脂質それぞれの分布について個別に考察することは現実的ではありません。統計的手法により同時に増減している成分を見出して情報を集約する必要があります。
頂点成分分析 (Vertex Component Analysis; VCA) は、マスイメージングデータ中の全てのマススペクトルが、少数の「頂点成分」 の混合によって説明できる、という仮定に基づいて解析する手法です。主成分分析などの他の統計解析手法と比べて解釈し易いデータが短時間で得られるという特長を持ちますが、一方でデータ中のノイズの影響を受け易いという欠点がありました。FINE-AI Filterでノイズを低減してからVCAを行うことにより、マウス脳中の脂質を特徴付ける3 つの頂点成分 (Phase 1 – 3) を見出すことができました。

msMicroImager™ を用いた合成ポリマーのマスイメージングデータ解析
従来のマスイメージングでは、特定の質量を指定し、マスイメージを抽出します。しかし、ポリマーは分子量分布をもつため、従来手法ではある特定の重合度のマスイメージにしかならず、ポリマー全体の空間分布を可視化できません。
この問題を解決すべく、 msMicroImager™ (オプション) では、 ポリマーの数平均分子量 (Mn), 重量平均分子量 (Mw)、多分散度 (D) でイメージを描くことが可能になりました。これにより各重合度・同位体ピークに由来する数10~数100およびマスイメージを3つのイメージに集約しポリマーの空間分布をより直感的に解析することができます。
分子量分布の異なるポリエチレングリコールのイメージング質量分析 (MSTips No.305)
従来法では、ポリマーの特定の重合度の分布しか可視化できない。
msMicroImager™ と msRepeatFinder を組み合わせた合成ポリマーのマスイメージング解析
JMS-S3000 "SpiralTOF™-plus"を用いた合成高分子のイメージング質量分析~ケンドリックマスディフェクト法と組み合わせて~
JMS-S3000 "SpiralTOF™-plus"を用いた紫外線照射によるポリエチレンテレフタレートの劣化のイメージング質量分析
仕様・オプション
| 名称(型番) | 機能等 | |
|---|---|---|
| プレート | ガラスサンプルプレート専用アダプター | HST 社製 ITO ガラスサンプルプレート専用 |
| HST 社製 ITO ガラスサンプルプレート | スライドガラス 0.7 mm 厚 25 枚入り | |
| マルチターゲットプレート | 厚みのある部品などの測定用
0.5mm/1.0mm深さの彫込み |
|
| ソフトウェア | マスイメージング測定支援プログラム | msTornado™ への、1D Scan 測定 , 2D Scan 測定機能付加 マスイメージング Rawdata の imzML への変換 |
| msMicroImager™
マスイメージング解析プログラム |
マスイメージングデータ読み込み、ビニング処理
マスイメージ一括抽出、ROIスペクトル作成、 マスイメージ一覧表示、色調変更 画像ファイル(光学顕微鏡画像・光学スキャナ画像を含む)のインポート マスイメージおよびインポートされた画像の重ね合わせ FINE-AI Filter によるノイズ低減・画質改善 VCA (頂点成分分析) による特徴成分の自動抽出 平均分子量、多分散度によるイメージ作成 |
マルチターゲットプレート。厚みのあるサンプル導入用(0.5mm & 1mm 厚)(上図)
サンプルプレートホルダー。HST社製ITOガラスサンプルプレート専用 (下図)
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アプリケーション
MS-Imagingに関するアプリケーション
MALDI Application: 高分解能MALDI-TOFMSとNMRを用いたEO-POコポリマーの構造解析
MALDI Application: JMS-S3000 "SpiralTOF™-plus 2.0"を用いた結晶性の異なるポリエチレンテレフタレートの構造解析
MALDI and GC-TOFMS Application: MALDI-TOFMSとGC-TOFMSを用いたポリメタクリル酸メチルの末端基解析
JMS-S3000 SpiralTOF™シリーズ ポリマー・材料・化学アプリケーションノートブック
JMS-S3000 SpiralTOF™シリーズ ライフサイエンス アプリケーションノートブック
関連製品
JMS-S3000 NewSpiralTOF™ マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間質量分析計
JEOL独自のSpiralTOFイオン光学系を採用した超高質量分解能・高感度MALDI-TOFMSシステムです。JMS-S3000はSpiralTOFモードでの測定質量範囲を拡大し、SpiralTOF™-plus 3.0へと進化しました。従来装置とは一線を画する特長で、分析技術の最先端をリードし、合成高分子・材料科学・生体高分子などの幅広い分野で日々変化していく研究ニーズにお応えします。
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ポリマー解析用ソフトウェア msRepeatFinder
msRepeatFinderは、ソフトイオン化法を搭載した高分解能質量分析計で得られる、ポリマーや炭化水素混合物の複雑なマススペクトルを、ケンドリックマスディフェクト(KMD)法で可視化できるソフトウェアです。観測されたポリマーのシリーズについてグループ化(色分け)、分子量分布計算、モノマーや末端基の組成推定が可能な他、以下のような機能も搭載しています。
・二元系共重合ポリマーの組成解析
・炭化水素混合物のタイプ分析
・2検体間の差違分析
・化合物リストによるターゲット化合物の探索
